【限定】間取りプランを無料で手に入れる方法

【組体操の事故を徹底調査】「やめろ」や「禁止」の声が届かない理由とは?

運動会

「どんな技が事故の危険性が高いのだろうか…」

「どうして、運動会から組体操がなくならないのか…」

怪我や事故が相次ぎ、危険性が叫ばれている「組体操」。

様々な方面から批判を浴びているにも関わらず、「組体操」がなくなる様子はありません。

ただ、組体操にはケガや事故以上の根本的な問題が隠されているのが事実…。

組体操について、あなたに伝えたいことは3つ。

POINT

  1. 事故が最も多発するのは2人技、死亡者も出ている
  2. 国連から「児童虐待」として勧告を受ける可能性がある
  3. 組体操に学習上の根拠はなく、学習指導要領違反である

教育現場が考えなければならない、組体操の闇に迫っていくことにします。

組体操の事故件数は年間4000件以上

組体操の事故や怪我が大きく報道されるようになったのは、2015年に大阪府八尾市の「市立大正中学校」の運動会事故から。

10段ピラミッドが完成後に崩れ、1人が骨折したことが大きく報道されることに…。

組体操の安全性が叫ばれる大きな転換点となっています。

組体操の事故件数が年間8000件以上だったことも

組体操事故件数

出典:学校安全部

平成26年までは毎年8000件以上もの事故が発生していましたが、危険性が大きく報道されたこともあって、今ではほぼ半減

ただ、今だに年間4000件以上もの事故が発生しているのが現実。

相も変わらず、巨大なタワーやピラミッドを実施している学校も少なくありません。

ピラミッドだけじゃない!組体操では「サボテン・飛行機」の方が危険

組体操 事故

「巨大ピラミッドやタワーが危険」というのは正しい認識ではありません。

技の構成で考えれば、一番事故の割合が多いのが2・3人技の時。

2・3人技の事故割合
倒立 15.2%
肩車 8.3%
サボテン 7.5%
飛行機 2.0%
合計 23.5%

タワーやピラミッドにも3人技があるので、実際にはもっと多くの割合で事故が発生していることになります。

つまり、組体操の事故の1/4を占めるのは2・3人技。

基本的な2・3人技さえ習得していない子供達に多段ピラミッドをさせているですから、死亡事故が発生するのは当然の結果とも言えます。

倒立で死亡事故や後遺障害につながることも

組体操

昭和45年以降の統計上、組体操の事故で

  • 9人が死亡
  • 92人に後遺障害

というのが調査の結果に。

「簡単な2・3人技ならケガも小さい」と考えるのも大きな間違い。

倒立の事故でさえ命を亡くした児童がいることを忘れてはいけません。

POINT
2人技でも死亡事故が発生していることを、教師や保護者はもっと認識する必要があります。

組体操の人間起こしも時代錯誤の演技

最近の組体操で流行しているのが「人間起こし(トラストフォール)」。

というのも、自治体や教育委員会で「組体操の段数規制」をする場合が多くなってきているから。

ピラミッドの代わりとして、段数が低く、見栄えのする人間起こしを「抜け道」として取り入れる学校が増えているのです。

ただ、「人間起こし」も事故の多い演技。

大阪経済大学の西山豊名誉教授がまとめた調査統計は次の通りです。

人間起こしでの事故件数
2016年 48件
2017年 49件
2018年 48件
合計 145件

出典:人間起こし(トラストフォール)の事故統計

人間起こしは頭部へのケガが最も多い

さらに怖いのは、「人間起こし」は頭部へのケガが最も多いこと。

117件中39件が頭部のケガで、次のような傷病が報告されています。

「人間起こし」による頭部のケガ
  • 頭部打撲
  • 頭部外傷
  • 外傷性脳出血の疑い
  • 脳挫傷の疑い

調査に当たった西山教授も、「人間起こし」について次のように指摘しています

「受け止めに失敗すると、頭部から落下する危険性がある。頸椎損傷、くも膜下出血、脳損傷のリスクが考えられ、後遺症が残る可能性がある。土台は、児童生徒が密集しているので、足指の骨折などがある。上と土台の頭がぶつかり、ともに頭部打撲というケースもある」

出典:J-CASTニュース

人間起こしは、「重度障害事故」や「死亡事故」が起こる可能性が非常に高い技。

事故を防ぐために「段数規制」を設けているのに、代わりの技で事故を増やしている事態を、教育現場は重く受け止めるなければなりません。

POINT
教育現場では、安全性より「見栄え」が重視される傾向にあるのが現実です。

「組み体操」は国連の審査対象にもなっています

国連

組体操問題は、今や国連の審査対象にもなっている事案です。

きっかけは、人権団体「ヒューマンライツ・ナウ」が

「極めて危険で重大な事故も起きているのに、日本政府は子供を守る方策を十分に講じてこなかった」

とする報告書を国連の「子どもの権利条約」委員会に提出したこと。

「ヒューマンライツ・ナウ」の報告書では、組体操の実施見直しを日本政府に勧告するようにも求めています。

参考 国連子どもの権利委員会における組体操問題の審査について

つまり、組体操を実施することは、虐待や傷害からの保護を定めている「子ども権利条約」に違反しているのではないか?」と指摘されている訳です。

組体操の問題が、国連委員会の勧告に含まれるかどうかは不透明な状況ではあります。

POINT
組体操の実施は、国際的な視点に立てば「児童虐待」に当たる可能性も指摘されています。

組体操が禁止や廃止にならない理由とは

デメリット

これほど危険性が指摘されているにも関わらず、組体操がなくならない理由は次の3つが考えられます。

  1. 保護者や地域に求められている
  2. 教師の指導力をアピールする場にもなっている
  3. スポーツ庁(文部科学省)の通知にも原因

1 保護者や地域も感動を求めている

運動会のプログラムを見ても分かる通り、組体操が最終種目となっているケースがほとんど。

つまり、組体操は運動会の花形演技とも言える状況です。

実際、運動会で1番大きな拍手を受けるのが組体操であり、子供達の様子を見て涙を浮かべる保護者も…。

また、どの運動会も真正面の観覧場所は「来賓席」となっていて、

  • 首長
  • 教育委員会
  • 町内会長

など、地域の有力者が陣取っている状況が見受けられています。

彼ら地域の有力者にとっても、最もうけのいい演技が組体操なのは間違いありません。

2 教師の指導力をアピールする場にもなっている

他の競技と違って、組体操は「静」の演技です。

組体操を実施するためには、

  • 動きを止め、姿勢を正して待つ
  • 痛くても声に出さず我慢する

ということを指導しなければならず、ある程度の指導力がないと組体操は成り立ちません。

つまり、

技の難易度を下げる

「教師の指導力が低い」と周りに思われてしまう

前年度より難度の高い技に挑戦する

というスパイラルに陥り、どんどん技が巨大化する方向に…。

実際、高難度なピラミッドやタワーが完成したことを、指導力として自慢する教師がいるのも事実なのです。

3 スポーツ庁(文部科学省)の通知にも原因

多発する組体操での事故を受けて、スポーツ庁の学校対策室も次のような内容を各教育委員会に通知しています。

  • 危険度の高い技については慎重に選択すること
  • 事故が発生しないように安全対策を講じること
  • 児童生徒の状況により内容や計画を見直すこと

出典:組体操等による事故防止について

ただ、組体操の禁止については一切言及せず。

「学校ごとの判断に任せることで、文部科学省が責任逃れをしている」とも言える状況です。

POINT
文部科学省が求めているのはあくまで「安全対策」。組体操の判断は各学校に委ねられています。

組体操は学習指導要領に位置付けられない

運動会

「ケガや事故が問題なら、技の難易度を下げればいい」ということになってしまいが、問題は単純ではありません。

組体操の1番の問題点は、学習指導要領に一切明記されていない活動であるということです。

組体操はダンス(表現運動)に位置づけられるのか?

学校での教育活動は、すべて学習指導要領に基づいたモノでなくてはなりません。

そのため、学習計画では、組体操を体育の「ダンス(表現運動)領域」に組み入れている場合がほとんど。

では、組体操を表現領域に組み入れるのは本当に可能なのでしょうか?

小学校高学年における表現活動の主な目標は次の3つ。

表現活動における目標
  • リズムやイメージの世界に没入して、なりきって踊る
  • 身近な生活などから題材を選んで、表したいイメージや思いを表現する
  • 伝承された踊りを見につけ、みんなで一緒に踊る

見て分かる通り、どの目標も組体操には合致しません。

本来の表現活動は、それぞれの児童が思い思いに踊ることであり、教師の決めた通りに動く集団行動では断じてないのです。

その証拠に、ほとんどの学校で組体操が行われているにも関わらず、組体操の研究発表がされることは一切なし。

つまり、本来体育としてすべきでない活動を無理やり位置付け、子供に怪我や事故を負わせているのが実態です。

「体つくりの運動」としても不適切

学校によっては、組体操を「体つくりの運動(体力を高める運動)」と位置付けている所もある。

しかし、「体のつくりの運動」の目的は「体の柔らかさや巧みな動きを高めること」

組体操とはかけ離れた内容で、こちらも到底位置付けられるものではありません。

組体操が認められたのは昭和24年まで

昭和24年度の学習指導要領には、「組体操」が簡単に記載されています。

ただ、次の改訂である昭和28年度の学習指導にはすでに内容が削除され、それ以降は1度の記載もなし。

60年以上も学習指導要領にない「組体操」を無理やり続けているのが現状となっています。

指導時間にも大きな問題

組体操は1時間や2時間で指導できるモノではありません。

全体として10~15時間ほど時間は必要であり、運動会自体も合わせると20時間以上に膨れ上がることも…。

それに対して、体育の時間は年間90時間程度(小学校高学年)。

つまり、年間の1/5もの時間を費やして教育外の内容を指導している状況はどう考えても異常です。

男子・女子を明確に分けることも問題

組体操は「体」と「体」が触れ合う演技。

そのため、男子・女子を明確に分けて技を組み立てていかなければならず、「LGBT(性的マイノリティ)」への配慮も考えられていません。

ある意味、長時間かけて性差別を子供たちに植え込んでいるとも言えるではないでしょうか?

POINT
本来教えるべき内容を省略・削除して、組体操の指導に時間が費やされていることこそが問題。

【まとめ】組み立て体操の代わりなどいくらでもある

運動会

組体操の問題点をもう一度まとめます。

POINT

  1. 事故が最も多発するのは2人技、死亡者も出ている
  2. 国連から「児童虐待」として勧告を受ける可能性がある
  3. 組体操に学習上の根拠はなく、学習指導要領違反である

学習指導要領にのっとらない活動を実施している以上、怪我や事故の責任を負うのは指導者である教師

それでもなお「組体操」を続けていくのが正しいのか、教育者としての見識が問われています。

3 件のコメント

  • なんで大人を喜ばす為に子供は体を傷つけて痛くて辛い思いしなきゃならないのか。
    ピラミッドの一番上には、ママが声が大きくて強い子供を乗せて。
    馬鹿馬鹿しい、学校何か行かせたくない。

    • 同感です。今の世の中、子供のことを真剣に考えている教師はせいぜい全体の数パーセントでしょう。所詮は型にはまった狭い社会で生きている特殊な職業なので、傍から見れば思考停止集団です。お上がビシっと決めない限り、現場では誰一人やめようなんて言い出さないでしょうね。事故があるまで考えないし、事故があっても責任逃れ。
      学習指導要領に無いのなら、うちの子はやらせませんって言えないんですかね。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。