「土地の契約って、実際にはどんなことをするの…」
「契約トラブルが多いって聞いたけど、どうしてなのかしら…」
土地を手に入れるために最も大切なステップが「契約」
ただ、土地契約にはトラブルが多く、裁判に発展してしまうケースがあるのも事実…。
土地契約について、あなたに伝えたいことは5つ。
POINT
- 契約には「印紙税」・「手付金」・「仲介手数料」の3つのお金が必要
- 契約後にキャンセルすると、違約金を請求されることがある
- クーリングオフも可能だが、実際にできるケースは少ない
- 売主には2年間の「瑕疵担保責任」が課せられる
- 引き渡しまで、1ヶ月ほどの時間を空けておくのが安心
不動産会社が教えない、土地契約の真実に迫っていくことにします。

目次
土地契約のトラブル事例を紹介

大切な土地契約ですが、なかにはトラブルに発展するケースも…。
特に多いトラブル事例を3つ紹介します。
事例1 解約したのに手付金が返還されず…

土地契約をして、手付金を300万円も払うことになりました。
ただ、申請していた住宅ローンに落ちてしまい、土地代が用意できない事態に…。
仕方がないので土地の解約を申し入れたんですが、手付金が返金されずトラブルになっています。
事例2 土地からコンクリートのガラが出てきて…

家の工事をしていたら、土地の中からコンクリートのガラが出てきたんです。
契約の時には聞いていなかったので不動産屋に訴えたんですが、全く動いてくれず…。
裁判所に訴えようかずっと迷っています。
事例3 住宅ローンが間に合わずドタキャンすることに…

無事に土地の契約を済ませて安心していたんですが、住宅ローンの手続きを忘れていて、お金が間に合わない事態に…。
引き渡しの延期をお願いしたんですが、納得してくれず違約金を請求されてしまいました。
安易に契約をしてしまうと、土地を購入した後にトラブルになりやすい。

土地の申し込みから契約までの流れ

ローンで土地を購入する場合の大きな流れは次の通りです。
- 不動産屋に買付証明書を出す
- 住宅ローンの事前審査に申し込む
- 土地の売買契約を結ぶ
- 土地の引き渡し
1 不動産屋に買付証明書を出す
本気で買いたいと思う土地に出会ったら、不動産屋に「買付証明書(購入申込書)」を提出することが大切。
買付証明書は、「この物件をこの金額で購入したい」という意思を売主に表明する書類。
買付証明書を出した人に「優先交渉権」が与えられるのが通例です。
「買付証明書」を出しておけば、他の人に土地が渡る心配がなくなります。
関連 【土地の探し方のコツは5つ】ブログから学ぶ方法やポイントは?
関連 【土地選びは失敗談がポイント】後悔しないための妥協条件とは?
2 住宅ローンの事前審査に申し込む
購入する土地が決まれば、住宅ローンの「事前審査」に申し込んでください。
事前審査は1週間もすれば結果が分かり、申し込み可能な住宅ローンが判明します。
事前審査に通れば、本審査で落ちることはまずありません。
3 不動産売買契約を結ぶ
事前審査を通過すれば、土地の契約に進みます。
「ローン特約」が入っているかなど、契約書はしっかりチェックすることが大切です(後述)。
4 土地の引き渡し
契約を結び、登記などの手続きが完了すれば「土地の引き渡し」。
土地の引き渡し時には、土地代の残金を支払うことになります。
手持ちのお金が足りなければ、「つなぎ融資」を利用してください。
POINT
「土地選び」と「住宅ローン選び」を同時進行しておくと、スムーズに契約することが可能です。
関連 【土地購入の流れを徹底ガイド】契約から家を建てるまでの期間はどれくらい?

土地契約にかかる時間は?

土地の契約には、2時間ほどかかるのが普通。
契約は、不動産会社の事務所で休日に行うケースがほとんどです。
- 重要事項説明書の読み合わせ(30~1時間)
- 契約書の確認と記入・捺印(30分)
- 手付金・仲介手数料の支払い(30分)
1 重要事項説明書の読み合わせ
契約を交わす前には、仲介した不動産会社が「重要事項説明」をすることになっています。
重要事項説明とは、宅地建物取引士が契約する上で重要な内容を説明すること。
説明する内容は「重要事項説明書」として書面で交付されます。
重要事項説明書に書かれている主な内容は次の通り。
項目 | 細目 |
表示 |
|
取引物件 |
|
取引条件 |
|
その他 | 添付資料など(周辺環境などの特記事項) |
ただ、契約当日に急に説明を受けると、大切な内容を聞き逃す可能性も…。
契約の1週間前には「重要事項説明書(コピー)」をもらって、気になる所をチェックしておくことが大切です。
2 契約書の確認と記入・捺印
重要事項の説明に「売主」と「買主」の双方が納得すれば、売買契約に移ります。
契約書を見る時は、「重要事項説明書の内容と違いはないか」を確認することが大切。
契約書に署名・捺印すれば、双方が次の義務を背負うことになります。
- 売主:土地を引き渡し、登記を移転する義務
- 買主:売主に土地代を払う義務
契約書に問題があれば、契約日当日であっても追加や変更をしてもらってください。
「重要事項説明書」を事前にチェックしておけば、トラブルを防げるようになります。

土地の契約には「手付金(頭金)」が必要

手付金とは、土地購入の契約をする時に支払うお金のこと。
手付金の相場は100万円ほどで、土地代の先払い(頭金)とする形にするのが一般的。
手付金は現金払いするのが通例なので、事前に用意しておいてください。
関連 【土地の手付金ガイド】ローンや現金払いの相場はいくら?
仲介手数料も上限額が必要
不動産会社を仲介して土地を購入する場合、「仲介手数料」も別に必要。
不動産会社が所有している土地を購入する場合は、「仲介手数料」は必要ありません。
仲介手数料の金額は、法律に上限額が定められています。
売買代金×3%+消費税(10%)
どの不動産会社でも、上限額の仲介手数料を支払うのが一般的です。
ちなみに、土地代ごとの仲介手数料は次の通り。
土地の価格 | 仲介手数料(上限額) |
1000万円 | 33万円 |
3000万円 | 99万円 |
5000万円 | 165万円 |
仲介手数料は、「契約時」と「引き渡し時」に半分ずつ分割して支払うのが一般的です。
POINT
土地代が上がるにつれて仲介手数料も高くなることに。また、仲介手数料を値引きすることはかなり難しいのが現実です。
関連 【土地の値引きは何割が目安?】ハウスメーカーなら200万円も可能って本当なの?

土地の売買契約書には「印紙税」も必要

「印紙税」とは、契約書を作成する時に支払う税金のこと。
契約書に収入印紙を貼り、印鑑で消印することで納付するのがルールです。
印紙税は土地の価格によって変わってきますが、現在は軽減税率が適用されるので半額ほどの負担で済みます。
金額 | 本則税率 | 軽減税率 |
100万円超 ~500万円以下 |
2000円 | 1000円 |
500万円超 ~1000万円以下 |
1万円 | 5000円 |
1000万円超 ~5000万円以下 |
2万円 | 1万円 |
5000万円超 ~1億円以下 |
6万円 | 3万円 |
1億円超 ~5億円以下 |
10万円 | 6万円 |
不動産取得税の軽減措置には期限があります。詳しくは国税庁のサイトで確認してください。
土地を購入する時は「不動産取得税」や「固定資産税」にも注意が必要です。
関連 【土地購入の税金対策ガイド】確定申告すれば還付が受けられる?

土地の契約に必要なもの

土地契約に必要なモノは、それぞれの立場によって違います。
1 買主が必要なもの
買主が用意するモノは次の通りです。
- 認印(ローンの場合は実印)
- 身分証明書(運転免許証・パスポート、健康保険証などの原本)
- 手付金
- 仲介手数料
- 収入印紙
- 住民票
2 売主が必要な物
売主が用意するモノは次の通りです。
- 登記済証(買主に提示)
- 実印
- 印鑑証明書(3ヶ月以内に発行のもの1通)
- 固定資産税納付書
- 印紙代
- 仲介手数料
- 本人確認書類
3 不動産屋が用意する書類
不動産屋が用意する物は次の通りです。
- 重要事項証明書(不動産屋)
- 売買契約書
- 一般媒介契約書
住宅ローンの利用や、不動産会社によって必要モノは違います。必ず事前に確認してください。
「住民票(本籍なし)」は引き渡し時に必要
住民票は、引き渡し時に行う所有権移転の手続きに必要。
住所確認のためなので、本籍地の記載はなくても問題ありません。
発行から3ヶ月以内のものを使用するので、期限の確認をしておいてください。
契約に必要な持ち物は不動産会社によって違うので、事前確認が大切です。

【土地契約のマナー】服装や手土産は?

土地契約で多くの方が気になるマナーは次の2点です。
- 服装は普段着で十分
- 菓子折りなどのお礼も必要なし
1 服装は「普段着」で十分
契約当日の服装は「普段着」で十分。
ただ、大切な取引の場でもあるので、スマートカジュアルな服装がおススメです。
- 男性:長ズボン×襟付きシャツ
- 女性:ワンピース・パンツ×ブラウス
わざわざスーツを着る必要はありませんが、「ジャージ」や「サンダル」のようなラフすぎる服装はNGです。
2 「菓子折り」などのお礼も必要なし
菓子折りなどの手土産は必要ありません。
ただ、
- 時間や労力をかけて土地を探してくれた
- 売主さんが大切な土地を手放してくれた
などの特別な事情があれば、感謝の気持ちに「ちょっとした菓子折り」を用意するのもいいかもしれません。
POINT
個人宅用の土地取引なら、マナーをあまり気にする必要はありません。

土地契約をキャンセルする時の注意点

土地の手付金は、「解約手付」としての性質があります。
買主の都合で解約となった場合、支払った手付金を放棄すること(手付流し)。
売主の都合で解約となった場合、受け取った手付金の倍額を買主へ返還すること(手付倍返し)。
つまり、
- 買主がキャンセルを申し出たなら、手付金は戻ってこない
- 売主がキャンセルを申し出たなら、手付金が2倍になって戻ってくる
ということになっています。
解約できるタイミングは「契約の履行着手」まで
手付金の「放棄」や「2倍返し」での契約解除ができるのは、相手方が「契約の履行着手」した時まで。
- 売主:土地を引き渡して、所有権を移転登記した時
- 買主:残りの土地代を支払った時 など
もし、履行着手後に契約を解除してしまうと、「損害賠償金(違約金)」などが別に発生してしまう可能性が高くなります。
手付金でトラブルにならないためにも、慎重に契約することが大切です。

土地の売買契約書が無い(紛失)時の対応は?

土地の契約書は、「不動産売却」などにも使う大切な書類。
万一紛失してしまった場合は、次のような行動を取ることをおススメします。
- 売主にお願いして再発行してもらう
- 不動産会社に連絡してコピーをもらう
確定申告で提出するのは「契約書のコピー」
確定申告で提出するのは「契約書のコピー」。
不動産会社には契約書の保管が義務づけられているので、まずは連絡してみてください。
「領収書」や「通帳の振り込み履歴」でも確定申告できる場合がありますが、確実に通る訳ではありません。
POINT
急いでいる場合は、とりあえず不動産会社からコピーをもらうことが大切です。

不動産売買契約はクーリングオフも可能

買主を保護するために、土地取引でもクーリングオフすることは可能。
クーリングオフすれば、契約は白紙撤回されるので、「手付金」や「仲介手数料」は全額返還されることに。
ただ、クーリングオフするには次の3つの条件を満たす必要があります。
- 売主が「宅地建物取引業者」であること(個人の場合は×)
- 契約場所が「事務所や関連施設以外」であること(自宅など)
- 8日以内にクーリングオフの手続きをすること
土地契約は不動産会社の事務所で行うのが一般的。
現実には、土地契約をクーリングオフできるケースはほとんどありません。
POINT
不動産会社で土地契約をする限り、クーリングオフすることはできません。

土地契約では、売主に「瑕疵担保責任」が負わされる

土地契約で大事なポイントの1つが、売主への「瑕疵担保責任」。
「瑕疵(かし)」とは、契約の時に説明のなかった不具合や、外部から確認できなかった欠陥のこと(隠れ瑕疵)。
「隠れ瑕疵」があった場合、売主が補修・改修の責任を負うことになります。
土地の場合、瑕疵担保責任の具体例は次のようになっています。
- 土地の境界トラブル
- 地盤沈下や軟弱地盤
- 廃棄物などの地中埋設物
- 土壌汚染 など
つまり、土地に家が建てられないような問題が発生した場合は、売主が責任を取ることになる訳です。
民法では瑕疵担保責任は2年
売主が不動産会社の場合、「最低2年間は瑕疵担保責任を負う」と規定されています(宅地建物取引業法)。
特約などで2年より短い期間を設定して契約したとしても「無効」。
民法が優先され、売主が責任を負うことになります。
個人の場合なら3ヶ月で免責に
売主が個人の場合については、民法上の規定がありません。
ただ、永遠に売主が「瑕疵担保責任」を追うのは負担が大きすぎるモノ。
契約書に、
- 引き渡しから3ヶ月は瑕疵担保責任を負う
- 瑕疵担保責任を全部免責する
などの条項を設ける場合が一般的に。
地主などの個人から土地を購入する場合は、瑕疵担保責任の期限を必ずチェックしてください。
トラブルを防ぐためには、瑕疵担保責任の期間を確認しておくことが大切です。

土地契約から決済(引き渡し)までの期間は?

契約日から引渡日までの期間に決まりはありません。
ただ、住宅ローンを利用して土地を購入するなら、
- 本審査
- ローン契約
- 融資実行
などの手続きに最短でも1ヶ月は必要。
一般的には、契約から決済日までを「1ヶ月~1ヶ月半」とするケースが多くなっています。
引き渡しの延期は可能?
契約書には決済日も記載されているはずなので、延期をするのは基本的に契約違反。
最悪、違約金が発生することにもなりかねません。
違約金の額は、「売買金額の10%~20%」している契約書がほとんどです。
ただ、「買主」と「売主」の双方が納得するのであれば、引き渡しの延期も可能。
正当な理由であれば、「引渡しの変更の覚書き」を交わして延長するケースがほとんどです。
住宅ローンを利用する場合は、余裕をもって決済日を設定することが大切です。
【まとめ】土地の買い付けは慎重に

土地の契約についてまとめます。
POINT
- 契約には「印紙税」・「手付金」・「仲介手数料」の3つのお金が必要
- 契約後にキャンセルすると、違約金を請求されることがある
- クーリングオフも可能だが、実際にできるケースは少ない
- 売主には2年間の「瑕疵担保責任」が課せられる
- 引き渡しまで、1ヶ月ほどの時間を空けておくのが安心
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