「藤田晋ってどんな人生を歩んできたの…」
「どうやったらサイバーエージェントみたいな企業に成長するの…」
株式会社サイバーエージェントの社長として有名な藤田晋氏。
そんな藤田晋氏が自身の半生を赤裸々に描いた本が「渋谷ではたらく社長の告白」です。
「渋谷ではたらく社長の告白」が気になるあなたに知ってほしいことは3つ。
POINT
- 藤田晋氏の人生は決して順風満帆ではない
- 藤田晋氏が成功を収める理由は、高い志とハードワーク
- 「渋谷ではたらく社長の告白」はドラマ化もされている
「渋谷ではたらく社長の告白」を読めば、夢を実現するためには何をすればいいかがきっと分かりますよ。
目次
「渋谷ではたらく社長の告白」は企業家・藤田晋の自伝本

藤田晋の経歴
藤田晋は日本の実業家で、株式会社サイバーエージェントの代表取締役社長(東証1部上場)。
フォーブス誌によると2018年3月時点の総資産は1390億円。
なんと日本長者番付36位にランクインされている大金持ちでもあります。
- 会社員という普通の家庭に産まれた「藤田晋」、大学は青山大学経営学部に進学
- 大学時代に「オックスプランニング」でバイト、飛び込み営業を経験
- 人材派遣会社「インテリジェンス(現パーソナルキャリア)」に入社
- 1998年、わずか1年で「インテリジェンス」を退社、サイバーエージェントを立ち上げる
- 2000年、史上最年少の26歳で「サイバーエージェント」は東証マザーズ上場を果たす
- 2006年、東京ベルディ1969を運営する日本テレビフットボールクラブの副会長に就任
- 2007年、世界経済フォーラム主催のヤング・グローバル・リーダーに選出
- 2010年、The Japan Timesが発表する「次世代を担う100人のCEO アジア2010」に選出
- 2013年、女性向け雑誌「DRESS(ドレス)」を発売するために株式会社giftを設立
- 2014年、日経ビジネス「社長が選ぶベスト社長」に選出
- 2015年、アメリカ・フォーブス誌発表の「Japan’s 50 Richest People」において、43位にランクイン
- 2016年、カイシャの評判 「経営手腕が優れている社長」ランキング(IT・WEB業界編)で第2位にランクイン
出典:Wikipedia
藤田晋はブログも話題

藤田晋は自身が立ち上げた「アメーバブログ」で「渋谷ではたらく社長のアメブロ」を開設。
ブログでは、仕事にかける熱い想いと苦悩を綴っています。
ブログ自体も面白いですが、本著「渋谷ではたらく社長の告白」と合わせて読むと、さらに藤田晋氏の生き方が理解できますよ。
⇒公式サイトへ:渋谷ではたらく社長のアメブロ
「渋谷で働く社長の告白」がドラマ化

「渋谷ではたらく社長の告白」が話題を呼んだこともあり、「AbemaTV」開局2周年記念オリジナル連続ドラマとしても放送されています。
ドラマのタイトルは「会社は学校じゃねぇんだよ」。
「渋谷ではたらく社長」をベースに、「夢・恋愛・金・友情」をテーマにしたリベンジサクセスストーリーとして熱く描かれています。
- 主人公・藤村鉄平役/三浦翔平
- 右腕的存在・火高拓海役/早乙女太一
- ヒロイン・水川華子役/宇野実彩子
- 主人公の後輩・笹川翔太役/松岡広大
- 脚本/鈴木おさむ
【ネタバレ注意】「渋谷で働く社長の告白」の要約とあらすじ

「渋谷ではたらく社長の告白」は5章で構成させています。
章ごとにあらすじを書いていきますが、ネタバレを含むので、本との出会いを大切にしたい方は読み飛ばしてくださいね。
- 一章 裏切り、それでも手放せなかった夢
- 二章 ゼロからの企業
- 三章 ネットバブルの波に乗る
- 四章 バブル崩壊、孤独と彷徨
- 五章 ランナーズ・ハイ
一章 「裏切り、それでも手放せなかった夢」のあらすじ
生い立ち
1973年5月、藤田晋は福井県鯖江市で生まれる。
名門企業で働き、仕事一筋に生きる父親を誇らしく反面、心から共感することができずにいた藤田晋。
- 平凡な日々
- 平凡な人生
に漠然とした不安を抱きながら生活をしていた。
高校時代の藤田晋の夢は「プロのミュージシャン」だったが挫折。
自らの夢を「ミュージシャン」から「企業家」に変更した藤田晋は、大学に進学をするために狂ったように受験勉強を開始し、青山大学経済学部に入学。
ただ、すぐに大学に行かなくなった藤田は、麻雀とバイトに明け暮れる怠惰な日々を過ごす。
会社の立ち上げへ
大学2年生の時、リクルート出身の社員が立ち上げたベンチャー企業「株式会社オックスプランニング」に出会い、大学生活をしながら仕事を始める。
「オックスプランニング」の仕事に充実感を覚えた藤田は、「会社をつくること」という自身の目標を再確認す、より一層仕事に明け暮れる。
大学4年生になり、卒業を控えた藤田は就職活動を開始。
「オックスプランニング」に就職する予定だったが、就職活動で総合人材会社「インテリジェンス」の宇野秀康社長と出会う。
宇野社長の
- 仕事に対する情熱
- 純粋で真剣な眼差し
- 絶えず上を向く上昇志向
に触れ、胸を熱くした藤田は、「インテリジェンス」への就職を決意する。
「インテリジェンス」に就職した藤田は、持ち前のハードワークと「オックスプランニング」の営業経験で、若手のホープとしてすぐに頭角を現すことになるのだった。
友への裏切り
インテリジェンスで働きながら、宇野社長の考えに触れる中で、藤田は人生の目標を「21世紀を代表する会社をつくる」に定める。
「インテリジェンス」での仕事に充実感を覚えていた藤田であったが、宇野社長の姿に刺激され、自分の目標を達成するために、会社を企業することに。
- 親友の中山信之(現リプライオリティ社長)
- お世話になった渡辺義孝(オックスプランニング専務)
と3人で起業することを考えた藤田は、わずか1年で「インテリジェンス」を退社することを決意する。
ところが、宇野社長から「渡辺専務と組むのは辞めて、藤田晋が社長をするなら出資する」と言われた藤田。
- 2人の仲間と共に会社を立ち上げるのか
- 自分が社長になり、1人で会社を立ち上げるのか
と揺れ動いた藤田であったが、どうしても「社長になりたい」という夢を捨てられない藤田。
2人を裏切ることにはなったが、自分を信じて突き進むことを決意するのだった。
二章 「ゼロからの企業」のあらすじ
- 日高裕介(現サイバーエージェント専務取締役)
- 石川篤(アルバイト)
の2人とで会社を立ち上げる。
事業の中心を当時注目を集めていた「インタ―ネット」にし、社名を「サイバーエージェント」に。
インターネット会社は技術力は高いが営業が弱いことに気づき、代理店営業を開始する。
サイバークリックをホリエモンと共同開発
事業自体はうまくいっていましたが、
- 代理店営業では儲けが少ない
- 自社で製品やサービスを持たないと意味はない
と考えるように。
当時バリュークリック社がクリック保証型のインターネット広告で設けていることに着目し、そっくり真似をした「サイバークリック」というサービスを開始することに。
ただ、システム開発が得意ではない藤田は、以前から注目していた「オンザエッヂ(現ライブドア)」の堀江貴文に開発を依頼することに。
「サイバークリック」は思惑通り販売も好調。
その後も、
- 営業やマーケティングに強い藤田
- 技術やデザインに強い堀江
の二人三脚で成長を続けていくことになるのでした。
三章 「ネットバブルの波に乗る」のあらすじ
アメリカでインターネット関連の株価が上昇、その波は日本にも来ようとしていた。
- 毎月急増する受注の数
- どんどん増える新入社員
- 連日繰り返される報道
サイバーエージェントの株価も上昇するなかで、藤田は次の目標を「上場すること」に設定する。
というのも、26歳での上場が達成されれば、「史上最年少での上場」として注目されると考えたからだった。
いくつかのトラブルもあったが、会社創立からわずか2年で東証マザーズに上場。
東証マザーズ上場により
- 株価:1,500万円
- 時価総額:850億円
- 調達資金:225億円
を達成。
ただ、会社が新規上場した場合、株価が跳ね上がるのが常だったが、サイバーエージェントの株価はほとんど変わらず。
ネットバブルの崩壊がすでに始まっていたのだった。
四章 「バブル崩壊、孤独と彷徨」のあらすじ
見事、最年少での上場を果たしたサイバーエージェントであったが、少しずつ崩壊の足音が迫っていた。
ネットバブルの崩壊
アメリカでインターネット関連の株価が下がり始めたのをきっかけに、日本の株価もじりじりと下がり始めていた。
そもそも何の実態もなく、期待感だけで膨れ上がったITバブル。
もちろん、サイバーエージェントの株価も例外ではない。
株価が急落するとともに、それまで持ち上げていたマスコミの論調も厳しいモノに変化していった。
社内の大混乱
資金調達と同じくらい人材確保が大切だと感じた藤田は、有望だと感じた若手をどんどん採用していた。
ところが実際には、何の仕事をやってもらうかも決めずにとりあえず採用していた人たちが大半。
- 何の仕事をしていいのか分からない
- 何を期待されているのか分からない
状況の中で、華やかな経歴の持ち主が次々と会社を去っていくことに。
そして、上場前から会社を支えていった社員も腐っていくことになったのだった。
買収の危機
サイバーエージェントの株価が下がり続けるのを見て、
- 外資系コンサルタントによる買収
- 格下の同業企業からの嫉妬
- マスコミや株主からの非難
が続いていく。
何をやっても思うようにならない藤田は、次第に自分の役割を見失っていくことになる。
五章 「ランナーズ・ハイ」のあらすじ
心が折れそうになった藤田を支えたのは、共に会社を支えてきた社員達だった。
自分の未熟さを認め、再び「21世紀を代表する会社をつくる」の信念をもとに行動を開始する藤田。
藤田の行動とともに会社の業績も復調。
先行投資で赤字を出していた時期は終わり、黒字化は加速、株価もついに上昇局面に。
一時期は株価が上場時の10分の1になっていたが、2004年には
- 売上高267憶円
- 最終利益で40憶円
を達成。
藤田は今日も「21世紀を代表する会社をつくる」を目標に歩みを進めていく。
「渋谷ではたらく社長」を読んだ感想

「渋谷ではたらく社長の告白」を読んで私が感じたことは2つです。
- 志とハードワークが道を切り開く
- 人との出会いが人生を左右する
1 志とハードワークが道を切り開く
藤田氏は目標は壮大だ。
「21世紀を代表する会社をつくる」なんて目標、そうそう立てられるモノじゃない。
ただ藤田氏の場合、目標を達成するための手段は明確でないことが多い。
就職した会社を1年で止め「サイバーエージェント」を起業した時も、まともな事業計画はない状態だった。
しかし、藤田氏は前進する。
ハードワークを得意とする藤田氏は、朝から晩まで寝る間を惜しんで働き続けることで、まずは業績を上げていく。
しかも、ただ働くだけではない。
誰よりも働く中で、自分が見たり感じたモノを見つめ直すことで、次の1手を考えていくのだ。
やる気だけでは成功しない
私が勤める会社には毎年のように新入社員が入社し、「やる気だけは負けません」と決まり文句のように宣言する。
ただ、「やる気だけは負けません」と言う社員で成功している人を見たことがない。
代わりに成功を収めるのは、行動する人だ。
藤田氏のように、誰よりも先に行動できる人間こそが成功を掴むことができるのだ。
行動力があるからこそ未知のモノを掴める
藤田氏が事業の中心にしたのは「インターネット産業」。
今でこそ当たり前のように使われているインターネットだが、当時はビジネスにならないと考える見方が大勢だった。
ただ、藤田氏は「インターネット」という事業に無限の可能性を感じる
人と同じ事業をしていては、大きな成功は掴めないと感じたからに違いない。
実際、スタンフォード大学では「起業して大きく成功したいなら、95%の人に事業化を反対されることが条件」と教えている。
誰もが成功すると信じ、同じ行動しかとれない人に大きな成功が訪れることは決してない。
2 人との出会いが人生を左右する
当たり前かもしれないが、社長である藤田氏には、著名な起業家が大きく関わっていく。
- インテリジェンス:宇野社長
- ライブドア:堀江社長
- 楽天:三木谷社長
- GMO:熊谷社長 など
彼らと行動を共にし、言葉を交わし、生き様に触れる中で、藤田氏は大きく成長していく。
ただ、藤田氏に影響を与えたのは、著名な人達だけではない。
サイバーエージェントの株価が急落し、孤独と絶望の中で心が折れそうになった藤田氏を蘇らせたのは、
- 藤田を信じ
- 藤田と一緒に辛い思いをし
- 寝る前も惜しんで働き
- 必至に会社を支えてくれる
多くの社員たちだ。
採用力は競争力
サイバーエージェントに優秀な社員が集まったのは偶然ではない。
藤田氏が様々な会社を見る中で、伸びる会社は社員の採用に力を入れていることに気づいたからだ。
採用に力を入れることで
- 同業他社より優秀な社員が入社
- 優秀な社員が切磋琢磨することで士気が高くなり
- 他社を上回る競争力が生まれる
ネット事業という人との関わりが少なそうな事業でも、最終的には人であることがよく分かる。
どれだけビジネスプランがしっかりしていても、それを実行できるだけの人間がいなければ意味がない。
「渋谷ではたらく社長の告白」はamazonやkindle(電子書籍)で
もしあなたが夢を追う人生を歩みたいと願うなら、「渋谷ではたらく社長の告白」は必読の書だ。
- 仕事とは一体なんなのか?
- 自分の生き方は本当に正しいのか?
- 自分が望んだ人生を歩んでいるのか?
人生に悩みを抱えるあなたに対して、答えを導き出してくれるに違いない。