「地鎮祭って、どれくらいのお金が必要なの…」
「初穂料って、いつ頃渡したらいいのかしら…」
地鎮祭は神事なので、費用が分かりにくいのが現実。
しかも、お金を渡すタイミングを間違えてしまい、トラブルに巻き込まれることも…。
地鎮祭のお金について、あなたに伝えたいことは3つ。
POINT
- 初穂料は2~5万円が相場、「お車代」も1万円ほどかかる
- お金は「のし袋」に入れ、「ふくさ」に包んで渡すのがマナー
- 準備物をすべて用意すると10万円ものお金が必要になる
建築会社が教えてくれない、地鎮祭のお金について迫っていくことにします。

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地鎮祭で渡すお金の名前は「初穂料(玉串料)」

地鎮祭で神主さんに渡すお金の名前は「初穂料(はつほりょう」・「玉串料(たまぐしりょう)」
初穂料(玉串料)と言うのは、今は初穂・玉串がないので、代わりにお金を神様にお供えします」というのが意味だから。
「初穂料」と「玉串料」のどちらでも正しいですが、「初穂料」とする方が多くなっています。
初穂料は気持ちの問題なので、金額についての決まりはありません。
ただ、相場は2万円~5万円ほどなので、
- 神社の方でお供え物を用意してもらっている場合:5万円
- あなたがお供え物を準備している場合:3万円
というように考えてはどうでしょうか?
どうしても気になるなら、住宅メーカーの営業担当に金額を聞くのも1つの手です。
関連 【地鎮祭の初穂料ガイド】封筒の書き方や金額の相場を徹底解説
地鎮祭では「お車代」も必要?

神職が自分の車で来られる場合は、「お車代」を「初穂料」とは別に渡すのがマナー。
お車代の金額としては
- 地域の神社なら5000円
- 遠くから来られるなら1万円
が相場です。
「初穂料」は神様へのお供え。「お車代」は神職へのお礼。一緒にするのはマナー違反です。

地鎮祭でお金を入れる袋は「のし袋」

初穂料は「のし袋」に入れて渡すのがマナー。
のし袋を選ぶ時は、「中に入れる金額と祝儀袋の格を合わせる」というのが基本です。
印刷された水引は「1万円まで」なので、できれば避けてください。
のし袋の表面には、
- 水引の上側:「初穂料」または「玉串料」
- 水引の下側:氏名(フルネームが基本)
を書くのが一般的。
名前を書く時は、初穂料(名目)より少し小さめにするのがポイントです。
お車代は白封筒がおすすめ

地鎮祭は「お祝い事」ではないので、祝儀袋ではなく「白封筒に包む」のが通例。
封筒に書く時は「御車代(御車料)」と漢字で書き、裏面には何も書きません。
封筒に名前を書いてもいいですが、地鎮祭の場合は氏名は書かないのが一般的です。
のし袋を使う時は、「中袋の書き方」や「お金の入れ方」にも注意が必要です。
関連 【地鎮祭のし袋・のし紙ガイド】表の書き方や入れ方まで徹底解説

地鎮祭でお金を包む袋は「ふくさ」

日本では、贈答品を素手で直接渡すことは非礼とされてきています。
個人宅で行われる地鎮祭は略式化されたモノですが、基本的には「袱紗(ふくさ)」に包んで渡すのがマナー。
袱紗(ふくさ)の色としては
- 「お祝い事」にふさわしい暖色系
- 「お祝い事」と「お悔やみ事」の両方に使える紫色
を選ぶのがおすすめです。
初穂料は何と言って渡す?
初穂料は祭壇に奉納するケースがほとんど。
神職が会場に到着した時に、

本日はよろしくお願いいたします。
こちらが初穂料になりますので、どうぞお供えくださいませ。
と言って渡すのがスマート。
初穂料は神様へのお供え物なので、「謝礼です」や「お礼です」は間違いです。
お車代を渡すタイミングは?
「お車代」は神職へのお礼。

本日はありがとうございました。
「お車代」を用意していますので、どうぞお受け取りください。
というように、地鎮祭が終わってからお礼の言葉と一緒に渡すのがマナーです。
地域によって渡すタイミングは違うので、事前に神主さんに確認しておくことが大切です。
POINT
「初穂料」や「お車代」を渡す時は、簡単なお礼を述べて渡すのがマナーです。

地鎮祭でのお金の相場は10万円

地鎮祭で行う場合は、主に次の6つを用意するのが一般的です。
用意するモノ | 費用 |
お供え物セット | 5000円 |
初穂料 | 35000円ほど |
お車代 | 1万円 |
工務店へのお祝い・お礼 | 1人3000円ほど |
参加者への食事 | 1食2000円ほど |
挨拶回りでの粗品・手土産 | 1つ500円 |
服装 | - |
挨拶 | - |
祭壇回り・式典用具・テント | - |
1 お供え物セットの費用「5000円」
神様へのお供え物は、施主が用意するのが古くからの慣習。
具体的には、次の7つのモノを準備します。
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お供え物 | 中身 |
お酒 | 清酒(一升)に祝儀用の「のし紙」をつける |
お米 | 洗米したお米を一合ほど |
塩 | 塩を一合、土地の清めにも使います |
海の幸 | 尾頭付きの鯛+乾物(昆布・スルメなど) |
山の幸 | 季節の果物(キノコ類でもOK) |
野の幸(野菜) | 地面の上にできるモノ(トマトなど) 地面の下にできるモノ(大根など) |
水 | 水一合(180㏄)ほどをキレイな容器に入れる |
お供え物を揃えるのにかかる費用は5000円~1万円ほどです。
最近は、ハウスメーカーや神主の方でお供え物を準備することが多くなっています。
関連 【地鎮祭のお供え物セットは7つ】魚や乾物はその後どうするの?
2 参加者のお祝い・お礼の費用「3000円/1人」
地鎮祭では、住宅メーカーの担当者も参列します。
ただ、参加者も地鎮祭で安全を祈願する立場なので、本来はお礼を渡す必要はありません。
どうしてもお礼を渡したい場合は、参加者の立場によって金額を分けるのが基本。
一般的な相場は次の通りです。
- 大工の棟梁:5千~1万円
- 現場責任者:5千~1万円
- その他の大工:3千~5千円
3 参加者への食事費用「2000円/1食」
地鎮祭後には「直会」を開くのが本来の流れ。
神事の最後に、お供え物をおろし参加者でいただく行事。
お供え物を飲食することで、神様との結びつきを強くする意味もあります。
直会では、1食2000円ほどの仕出し弁当やオードブルを頼むのが一般的です。
個人宅での地鎮祭は簡略化しているので、「直会」を開くことはほとんどありません。
4 挨拶回りでの粗品・手土産の費用「500円/1軒」
地鎮祭後は、施工業者とご近所への挨拶回りをするのが通例。
「粗品」は施工業者が用意するのが一般的ですが、施工業者と別で挨拶回りをする場合は自分で「手土産」を用意することに。
粗品の相場は1つ500円~1000円ほどで、タオルなどの消耗品が人気です。
関連 【地鎮祭の挨拶回りガイド】言葉やご近所さんへの粗品も徹底解説
5 祭壇周り、式典用祭具はハウスメーカーが用意
地鎮祭を設営・運営するために必要なモノは、施工業者(神主)が用意するのが一般的。
雨天の場合に必要なテントなども、工務店側が準備してくれます。
セットでレンタルできます
祭壇回りの品や、式典用具は自分で用意する場合も。
最近はセットや単品でレンタルできるようになっていて、費用相場は1万~5万円ほどになっています。
6 服装の費用は必要なし
個人宅の地鎮祭の場合、施主(あなた)の家族のみで行うことがほとんど。
地鎮祭自体も略式化されたモノなので、カジュアルな服装で問題ありません。
関連 【地鎮祭の服装マナー】春夏秋冬の女性のおすすめは?自宅と会社の違いもチェック
7 挨拶の準備も必要もなし
個人宅での地鎮祭の場合、神主さんが取り仕切って進行するのが一般的。
施主が挨拶をするケースはほとんどありません。
「参加者へのお礼」や「食事」まで合わせれば、10万円もの費用が必要になります。
関連 【地鎮祭の準備ガイド】榊を用意するのは自分?ハウスメーカー?
【まとめ】地鎮祭は流れや時間帯にも注意

地鎮祭で必要なお金をまとめます。
POINT
- 初穂料は2~5万円が相場、お車代も1万円ほど必要になる
- お金は「のし袋」に入れ、「ふくさ」に包んで渡すのがマナー
- 準備物をすべて用意すると10万円ものお金が必要になる
最近では、住宅メーカーや神主が準備してくれることが増え、以前より用意が楽に。
後は、地鎮祭を行う日程を調整し、事前に打ち合わせをすることが何より大切です。