「分譲地が売りに出されたんだけど、購入しても大丈夫なの…」
「分譲地でも地盤改良って、必要なのかしら…」
家づくりに最適な土地が多く売りに出される「分譲地」。
私も実際に分譲地を選び、理想とする住宅を建てることに成功しています。
分譲地について、あなたに伝えたいことは5つ。
POINT
- 分譲地の多くは「建築条件付き」だが、土地だけ買うこともできる
- 分譲地は地盤が弱いことが多く、地盤改良費が高くなりがち
- 大規模分譲地は安全性も高く、子育てにも便利
- 人気の区画は「南東の角地」だが、デメリットも多い
- 1年売れ残っている区画なら大幅な値引きが期待できる
ただ、分譲地を選んでしまってトラブルに巻き込まれている方が多いのも事実…。
不動産会社が教えてくれない、分譲地のメリット・デメリットに迫っていくことにします。

目次
分譲地とは

「分譲地」とは、不動産業者が広い土地(田畑や山地など)を買い上げ、造成・区画整理をして販売される土地のこと。
「分譲地」には
- 建築条件付き
- 宅地
の2種類があり、特徴に違いがあるので注意が必要です。
1 建築条件付き土地(自社分譲地)とは
「建築条件付き土地」とは、住宅の建築会社が決まっている土地のこと。
つまり、
- 指定された建築会社で
- 一定の期間内に
- 住宅を建築すること
が条件になっている土地が「建築条件付き土地」となります。
「建築条件付き」の最大の特徴は、上下水道やガスなどのインフラがすでに整備されていること。
購入後の追加費用がほとんどかからないので安心ですが、解約時にトラブルになることが多くなっています。
2 宅地とは
「宅地」とは家を建てられる土地のこと。
建築条件は付いていないので、自由に住宅メーカーを選ぶことが可能です。
ただ、インフラが整備されていない場合がほとんどなので、
- 水道の引き込み代:20~30万円
- ガスの引き込み代:20~30万円
- 電気の引き込み代:10~20万円
など、後で追加費用を払って敷地内に引き込む必要が…。
引き込み代は周りの環境に左右され、予想以上に高額(100万円以上)になる場合もあるので注意してください。
POINT
一般的に、分譲地は「建築条件付き土地」を指す場合がほとんどです。
関連 【建築条件付きvs建売住宅】解約時に違法トラブルが多い理由とは?

分譲地は地盤改良が必要

宅地でも建築条件付きでも、「地盤調査費」や「地盤改良費」を負担するのは土地の購入者(あなた)です。
盛土や造成地の地盤改良費は高額になる
盛土や造成したての土地は地盤が軟弱な場合がほとんど。
土地の大きさにもよりますが、200万円以上の改良費がかかることも珍しくありません。
地盤改良の方法 | 費用の目安 |
表層改良工法 | 2万円(1坪当たり) |
柱状改良工法 | 5万円(1坪当たり) |
鋼管杭工法 | 5~7万円(1坪当たり) |
地盤改良が不要(いらない)土地はある?
地盤の硬い地域の土地を選べば、地盤改良も少なくすることができます。
- 標高が高い所
- 神社や仏閣がある地域
- 地名に「山」や「丘」が付いている地域
地盤を調べる時は、自治体の発行するハザードマップを見てみるのも1つの方法。
ハザードマップには、「水害・土砂災害・津波・液状化」などの情報が明記されているので、地盤の参考資料になります。
地盤改良が必要かどうかは、実際に地盤調査をしてみないと分からないのが本音です。

開発(大規模)分譲地のメリットは3つ

分譲地の中でも、20区画以上の大きなモノが「開発分譲地(大規模分譲地)」。
開発(大規模)分譲地のメリットは3つです。
- 街並みに統一感がある
- 利便性が高い
- 同世代の家族が集まりやすい
1 街並みに統一感がある
大規模分譲地の場合、
- 家と家の間の間隔を同じにする
- 建てられる階数を制限する
- 道路を計画的に配置する
など、統一感のある街並みになるように、区画を整理していきます。
しかも、最近の大規模分譲地はそれぞれにコンセプトを設けている場合がほとんど。
景観にも配慮してつくられた分譲地は、見た目にも美しく感じるモノです。
安全性も高い
100戸を超えるような大規模分譲地の場合、
- 分譲地自体を柵で囲う
- 独自に警備員や防犯カメラを配置
など、安全性を高める工夫もされています。
子育て世代が多いので住民の防犯意識も高いのが特徴です。
2 利便性が高い
大規模分譲地には多くの人が住むようになるので、
- スーパー・コンビニ
- 病院
- 公園
- 小学校・幼稚園
- 公共施設
など、住民のニーズに合わせて様々な施設が建てられていくことに。
住みよい街になればなるほど新しい住民も増え、町全体が発展していくのもメリットです。
3 同世代の家族が集まりやすい
田舎に行くほど人間関係が固定化されることが多く、新しく入る方にとって居心地が悪く感じることも…。
新しい分譲地の場合、これからコミュニティが作られていくので、ご近所付き合いがしやすいがメリット。
また、購入する方の多くは子育て世代なので、
- 子育ての悩みが相談しやすい
- 年齢も近い友達がたくさんできる
など、子育てしやすい環境だとも言えます。
POINT
子育て世代にとって魅力的なのが大規模分譲地

大規模(開発)分譲地のデメリットは4つ

大規模分譲地を選ぶ時の注意点は4つです。
- 駅から少し離れた立地になる
- 人気の区画はすぐに埋まってしまう
- 似たような住宅が立ち並ぶ
- 街が一気に老化する
1 駅から少し離れた立地になる
駅前の密集した土地に大規模分譲地が新しく開発されることはほとんどありません。
分譲地の規模が大きいほど、駅から少し離れた郊外のエリアになりがち。
車がないと移動や買い物が不便なことが多く、駅近の物件に比べて資産価値が下がりやすいデメリットもあります。
2 人気の区画はすぐに埋まってしまう
大規模分譲地の場合、すべての土地が同じ条件にはなりません。
- 日当たり
- 角地
- 方角
など、条件の良い土地はすぐに買われてしまうことに。
大切な土地選びなのでじっくり考えたいところですが、時間的な余裕が少ないが現実です。
3 似たような住宅が立ち並ぶ
大規模分譲地の多くは「建築条件付き」の土地がほとんど。
同じハウスメーカーで家を建てると、どれも似たような家ばかりになってしまいます。
また、ハウスメーカーによって得手・不得手があるのが現実。
土地だけでなく、住宅メーカーの特徴を知った上で選ぶことが大切です。
4 街が一気に老化する
分譲地を買われる方は子育て世代が多く年齢層も近くなっています。
ただ、30~40年後を想像してみてください。
- 成長した子供の独立による人口減少
- 親世代の高齢化
- 建物自体の老朽化
などの問題が一気に押し寄せ、町全体が急激に老化していく可能性が高くなっています。
ニュータウンのオールドタウン化問題
1960年代、全国各地に「ニュータウン」と呼ばれる住宅地が造られています。
様々な施設も同時に整備されていったので人気の分譲地でしたが、同世代が一斉に入居したことで急激に高齢化。
現在では「オールドタウン」と呼ばれるようになっています。
POINT
今は若い人が多く活気にあふれた分譲地も、数十年後には高齢者ばかりの街に様変わりする可能性があります

小規模(単独)分譲地の注意点

大規模分譲地に対して、10区画以下の分譲地を「小規模分譲地」と呼びます。
小規模分譲地の注意点は2つです。
- 利便性が高い
- コミュニティができあがっている
メリット 利便性が高い
小規模分譲地は駅に近く、利便性の高いエリアに造られることがほとんど。
利便性の高いエリアなので、大規模分譲地に比べて資産価値が下がりにくいのが特徴です。
デメリット コミュニティができあがっている
小規模分譲地を選んだ場合、すでにでき上がったコミュニティの中に入っていかなければなりません。
土地を選ぶときには、
- どんな自治会があるのか
- ご近所にどんな人が住んでいるのか
など、地域のことを調べた上で選ぶことが大切です。
気に入っている地域に住みたいなら、小規模分譲地がおすすめです。

建築条件付きで土地だけ購入することは可能

「建築条件付き」であっても条件を外し、自由にハウスメーカーを選ぶことは可能です。
土地を「建築条件付き」で売り出す理由は、
- 土地販売の利益
- 住宅建築の利益
と、より大きな利益を得ることができるから。
つまり、建築利益を上乗せした価格で交渉をすれば、条件を外してくれることが多くなっています。
建築条件を外すためには、「土地価格の1割程度を上乗せした値段で交渉するとよい」と言われています。
「建築条件付き土地」でも、交渉すれば条件を外すことは十分に可能です。
関連 【建築条件付きvs建売住宅】解約時に違法トラブルが多い理由とは?
分譲地は子供同士のトラブルも多い

分譲地を選ぶ人は若い世帯が多いので、大規模になるほど子供の数が一気に増えることに。
子供達は同じ学校に通い登下校も一緒になるので、トラブルが起こることも多くなっています。
ママ友など近所付き合いが大変な面も…
子育て世代が多いと、近所付き合いをする機会も自然と増えてきます。
気が合えば問題ありませんが、人付き合いが苦手な方だったり、考え方が合わない人がいたりすると大変。
分譲地はお隣とのお隣のキョリが近いので、一度トラブルがあると精神的ストレスをずっと抱えていくことに…。
新しく越してくる方ばかりで、お隣にどんな人がくるか分からないのも不安な点です。
ご近所付き合いが苦手な方は、大規模分譲地を避けた方が賢明です。

【分譲地の選び方】人気区画はどこがいい?

分譲地では「どの区画を選ぶか」も大事なポイント。
区画選びでは3つの点に注意する必要があります。
- 売れる順番は角地から
- 真ん中の区画は後悔しやすい?
- 奥の区画なら静かに暮らせる
1 売れる順番は角地から
人気区画はやはり「角地」で、東南の角地は真っ先に売れる傾向にあります。
- 他の家との隣接面が少ないので、開放感がある
- 日当たりが周りの家に遮られることがない
- 道路に面している部分が多いので、設計上の自由が大きい(玄関や駐車場の位置)
- 購入希望者が多く、資産価値が下がりにくい
2 真ん中の区画は後悔しやすい?
角地のデメリットが、そのまま真ん中の区画のメリットになります。
真ん中の区画は売れ残りやすいので、角地に比べ価格は安いことがほとんど。
角地に魅力を感じなければ、真ん中の区画がお得です。
3 奥の区画なら静かに暮らせる
意外にメリットが大きいのが一番奥の区画。
- 車通りが少なく静かに暮らせる
- ゴミ置き場が来る可能性も少ない
- 道に車を置いても、他の住民の邪魔にならない
高齢者など、静かに暮らしたい方には奥の区画をおススメします。
どの区画でもメリット・デメリットがあるのが現実。土地に求める条件の優先順位を決めることが何より大切です。
関連 【分譲地の選び方ガイド】人気区画は?土地はどこがいいの?

売れ残り分譲地の注意点

人気の分譲地であっても、売れ残り区画が出てきてしまうことはよくあります。
分譲地が売れ残る主な理由は次の3つ。
- 周りの相場から考えて、価格に割高感がある
- 日当たりがなど立地条件が悪い
- ゴミ捨て場に近い
逆に、売れ残る理由が見当たらない場合は要注意。
ご近所トラブルなど、外からでは分からない理由が発生している可能性も…。
たとえ魅力的に思える土地でもあっても、営業マンや近隣の人に理由を確かめた上で購入することが大切です。
1年後や最後の区画なら値引きが期待できる
売れ残った分譲地は、当初の価格より値下がりしていることがほとんど。
特に、造成してから1年以上経つと不動産取得税がかかってくるので、なるべく早く手放したいと考えるようになるモノです。
「ムダに税金を払うぐらいなら…」と、大幅な値引きにも応じてくれるようになりますよ。
売れ残り物件は価格的にはお得ですが、理由を確かめた上で購入することが大切です。
関連 【建売住宅は値引きなし?】成功する交渉のタイミングは3つ

分譲地は私道負担が発生する場合がある
出典:三井住友トラスト不動産
建築基準法上、
建物の敷地は、道路に2m以上接しなければならない
という決まりがあるので、分譲地に私道がつくられるケースがよくあります。
私道は分譲地を購入した人の「共有名義」になるのが基本。
私道分の
- 固定資産税
- アスファルト舗装
などの管理負担がかかってくる場合があるので注意が必要です。
セットバックが発生する場合も
出典:スーモ
建築基準法上、
道路の幅は4m以上
と決められているので、私道の幅が4m未満の場合は、セットバック(後退)になる可能性があります。
セットバック部分は、
- 建物(家)
- 門や塀などの擁壁
【まとめ】分譲地ができるまで

分譲地の特徴をまとめます
POINT
- 分譲地の多くは「建築条件付き」だが、土地だけ買うこともできる
- 分譲地は地盤が弱いことが多く、地盤改良費が高くなりがち
- 大規模分譲地は安全性も高く、子育てにも便利
- 人気の区画は「南東の角地」でが、デメリットも多い
- 1年売れ残っている区画なら大幅な値引きが期待できる
注文住宅の価格が高くなるのは、広告費や人件費も大きな原因。
ただ、広告費や人件費分は値引きもされやすく、300万円以上の値引きをされることも…。
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